家庭での油の取り方について、考察したことをまとめています。
✔︎ いろんな油があるけど、結局食べると太るんでしょ?体についた脂肪はいろんな病気の原因にもなるし。やっぱり油は取らない方がいいんだよね?
こんな疑問にお応えします。『中性脂肪が増えるのは油(脂)の摂りすぎ』こう考えているあなたには、是非読んでもらいたい記事です。
あなたがこの記事をよむと、家庭での油の取り方、使い方がわかります。
あなたにとって、今日が一番若い日。長生きする時代だからこそ、知っておくべき内容です。
早速始めていきましょう。
適切な油の摂り方・使い方
始めに、この記事の結論をまとめておきます。
◆結論
・正しい油の摂り方・使い方
→家庭で使う油は3つ
→オリーブオイル 万能オイル
米油 炒め物・揚げ物
ごま油 香りつけ
・太る原因は油ではなくて糖分
→摂らなくていいのは砂糖
→油は摂取が必要
家庭での油の摂り方
家庭での油の摂り方を考える時は、使っている油を見直すことから始めましょう。
家庭で使う油は全部で3つです。
・オリーブオイル
・米油
・ごま油
もし、家でサラダ油を使っているなら、次に買うタイミングで上の3つへ切り替えていくことをおすすめしています。食用油に含まれるトランス脂肪酸は、健康への影響や心臓疾患の原因であることが指摘されています。
関連記事:【規制がない!】トランス脂肪酸と日本の食品【現状まとめと家庭でやるべき対策】
各油の使い分け
家庭で使う3つの油は、こう使います。
・オリーブオイル →万能!
・米油 →炒め物、揚げ物
・ごま油 →風味つけ
基本的に、オリーブオイルを使いましょう。オリーブオイルの中でも「エキストラバージン」と表示のあるものに限ります。
ただ、オリーブオイルの難点は、
・香りがそこそこ強い
・(価格が)高い
なので、その補助的な役割として、米油を用意します。
日本の米油は国産原料100%です。米ですからね。
香りがなく、無色なので、料理の邪魔をしません。
また、米油は熱に強く、劣化しづらいため、肉塊を焼いたり揚げ物をするときなど、高温調理にも向いています。
関連記事:【家庭向け】米油の使い方を考察【トランス脂肪酸に気を付けつつ生活する方法】
最後にごま油です。これは無くてもいいですが、大体の家庭にありますよね。そのまま使ってもらえればOKです。
料理の仕上がりにすこーし垂らすだけで、リッチ感が格段に上がります。
ごま油の香りは食欲アップの効果もありまね。
実はごま油も万能オイルとして、冷菜~炒め物・揚げ物まで使って大丈夫なんですが、使う料理によっては、その特徴的な色と香りが、逆にプレートのバランスを壊すこともあるかも。。。ここら辺は好みなので一応注意ってかんじです。
ごま油の香りを抑えたい方には、白いごま油もおすすめです。
関連記事:ごま油の安全性と使い方【基本、いま家にあるごま油を使ってOK】
油の摂取量
◆成人の1日の脂質摂取量は50~60g
これは、 マヨネーズ、ドレッシング、お菓子などの植物性脂肪から、炒め物、揚げ物、肉、乳製品などの動物性脂肪を含めて全部トータルの摂取量です。
油には見えている油と、見えてない油があるとされていて、その割合はこうです。
見えている油 20%
見えてない油 80%
*厚生労働省 平成26年国民健康・栄養調査報告一部改編
調理に使う油は「見えている油」
つまり、わたし達が
料理に使える油の目安(一日分)は
10g~12g(大さじ1)
になります。
*引用と簡単な計算内容
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、総脂質からの摂取エネルギーが総摂取エネルギーに占める割合(これを「脂肪エネルギー比率」と言います。)の目標量を、1歳以上の男性・女性で20%以上30%未満としています。
参考:厚生労働省HP総摂取エネルギーに占める脂質の割合25%
一日の摂取エネルギーを2000kcal
油1g当たりのエネルギーを10kcalこうして計算した場合、
成人の1日あたりの脂質摂取量は50g「見えている油」はこのうちの20%
50g×20%=10g
食べ物に含まれている脂質の目安
食事のメニューで脂質の目安はこんな感じです。
・揚げ物 一食で大さじ2杯分
・肉塊や炒め物 大さじ1杯分
・洋食関連 大さじ1杯分
・和定食 小さじ1杯分
さすが和食は脂質が少ないです。とはいえ、「少なければいい」ではないですよね。必要な量を取ることが大切で、食事はバランスです。一日三食のバランス、三日だと九食のバランスで考えられるといいと思います。
ちなみに、和食の献立には『まごわやさしい』という言葉があります。健康的な食事ができる合言葉のように使われていて、献立に使うとよい食材を示しています。まごわやさしいを取り入れることで、食生活の偏りを改善できます。
関連記事:【実践例あり】まごわやさしい【食生活への活用方法】
脂質と糖質
さて、ここまで読んでくると、こう考える方がいるかもしれません。
✔ 油の摂り方は分かったけど、でも中性脂肪が気になるから、やっぱり油は控えめにしようかな。。。
飽食のいまだから、油ってついつい摂取してしまいがち。摂り過ぎに気を付けるのは必要かもしれません。
ただ、脂質を摂りすぎると中性脂肪がふえる?こう考えているなら、この先を読んでください。
結論から言うと、
私たちが太る原因は、油ではなくて「糖分」です。
昔からの教え。。。
私は40歳の少し手前です。小さいころから、こう刷り込まれてきていました。
油は
・良くないもの。
・なるべく取らないようにする
理由
・太る原因は脂質
・血液がドロドロになる
脂をとりすぎると、血がドロドロになって血管が詰まったり、中性脂肪がついたりする。
メタボが話題になったこともありました。年に一度の健康診断では、食べすぎ・飲み過ぎに注意しましょうって…
それって本当に脂の取りすぎが原因ですか?
糖質が中性脂肪を増やす話
牛肉やバターから摂取する脂質はエネルギー価が高く、摂り過ぎは肥満の原因です。ただ、中性脂肪を増やしている原因ではないですね。
中性脂肪をふやす原因になっているのは「糖」なんです。
わたし達は、まずここを認識するべきでした。
糖が体内で分解される仕組みはこうです。
<正常な仕組み>
糖→グルコース→グリコーゲン→肝臓で貯蓄→必要に応じてエネルギーに変えて使う。
大切な役割です。糖質、脂質、タンパク質が三大栄養素と言われているわけです。
ただ、あくまでも必要量を取っていたら、の話ですよね。今の日本では、糖の取りすぎが指摘されています。
糖をとりすぎるとどうなるか?
→グリコーゲンが多すぎて使いきれなくなります。
じゃあグリコーゲンがどこへ行くのか?
→「中性脂肪」になります。
そう、取りすぎた糖質はエネルギーとして使われるわけではなく、いざという時のために貯蓄されるわけでもなく…
血管を通して全身にばら撒かれていくんです。(…使われないのに。)
具体的には、
摂り過ぎた糖質由来のグリコーゲンは肝臓で貯蔵できずに、血液に乗って他の臓器へ運ばれます。しかしそこでも消費さることなく、周辺に放置されます。これが中性脂肪→内臓脂肪の原因です。
→臓器の周りにつく(内臓脂肪)
例:主に腸間膜
→臓器の中につく(異所性脂肪)
例:脂肪肝
私たちが太る原因は、油ではなくて「糖分」です。
中性脂肪についてもう少し詳しく知りたいときのおすすめ書籍:
眠れなくなるほど面白い 図解 内臓脂肪の話: ガマンしないで痩せられる!食事・運動・生活習慣を徹底解説!
*130ページくらいです。めちゃわかりやすくて、眠る前に読み終えたくなる内容。しかも生活に役に立つ。
脂質の働き
最後に、脂質の働きについて簡単に復習して、終わりにします。
私たちが油分を取る理由はいつくかありますが、脂質の一番大切な働きはこれだと言われています。
・細胞に老廃物を溜めない事
細胞膜にある油分は細胞内外のやり取りをうまく働かせるための潤滑油です。良質な油を摂ることで、細胞をきれいな状態に保ってくれます。
そして、脂質はエネルギー源としても優秀です。
・酸化しずらい=劣化しにくい
脂質は酸化づらいため、体内で貯蔵されても悪くない。貯蔵に優れている栄養素と言えます。
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はい、こんなところで以上になります。
◆まとめ
・正しい油の摂り方・使い方
→家庭で使う油は3つ
→オリーブオイル 万能オイル
米油 炒め物・揚げ物
ごま油 香りつけ
・一日あたりの脂質の摂取量
→50-60g 目安
・一日で料理に使える油の量
→10-12g(大さじ1杯)程度
・中性脂肪の原因は油ではなくて糖分
→摂らなくていいのは砂糖
→油は適量の摂取が必要
始められるところから変えていきましょう。
では。