ぬか床の塩分濃度の管理についてまとめています。
ぬか床の臭いが変わったとか、酸っぱいすぎる臭いなんていう、トラブルはぬか漬け生活にはつきもの。
そうならないためにするべき行動はこの4つになります。
1、定期的にかき混ぜる
2、水分管理
3、塩分濃度の管理
4、乳酸菌を減らさない環境作り
今回はこの中から「塩分濃度の管理」について詳しく解説します!
つぼい家でも、ぬか床を混ぜて、野菜を埋めてとだんだん慣れてきたこの作業。ご飯のお供にそえられる味になってきました。
一から作ったぬか床、ぬか漬け生活の経験を元に説明します。
早速行きましょう!
ぬか床の塩分量について
適正塩分濃度
まずはぬか床に適正な塩分量を把握しましょう。
結論:ぬか床の塩分濃度は5%前後
どんなレシピをもとにぬか床を作ったとしても、ぬか床の塩分濃度は大体5%になるような設計になっています。
- ぬか 1㎏
- 浄水 900g
- 食塩 100g
- その他(唐辛子、柚子皮…など)
一般的なこのレシピだと、「全量2㎏のぬか床」に、「食塩が100g」入っている状態です。
一方で、市販されているぬか床を見てみると、
(無印良品 ぬか床)
食塩相当量6.1g/100gなので、食塩濃度は6.1%です。(市販されているぬか床の塩分量は6-7%が多いようです。)
こんな感じで、私たちがぬか漬けをスタートする時、ぬか床の塩分濃度は5%前後の状態になっています。
ぬか床の塩分濃度を調べる方法
ぬか漬けを続けるとしても、始める時と同じぬか床の塩分濃度が5%くらいをキープできればいいわけです。
でも、塩分って見えないですよね。
どうやって今の状態を把握するのか?
その方法を3つ紹介します。
◆ぬか床を食べてみる
自分で確かめるにはこの方法です。ぬか床を少しだけ食べてみましょう。
美味しくないですが、体に悪いものでもありませんのでご安心を。
ぬか床を作った時は、「米ぬか+水に対して塩分量は5%」だったので、かなりしょっぱい味ですが、捨て漬けや、本漬けを繰り返すと塩分量は下がってきています。
私は時々ぬか床をすこーしだけ食べて「味見」しています。お店で料理をしていたころの習慣で、「自分が食べれないものをお客には出せない」的なやつです。
続けていると自分で違いが判ります。
◆目安食材とルール決め
塩分量の目安は、冬場や冷蔵庫保管の温度帯で、「キャベツが丸1日でつかるくらい」だそうです。
えらいざっくりとした感じですが、対象の野菜は「きゅうり」とか「人参」でもいいと思います。
ようは、
私たちがそれぞれの家庭で一番良く漬ける野菜の漬け時間を1つ決めておいて、時々試します。
例:「きゅうり」を「ひと晩」漬けて、翌朝食べる。
この確認方法ができれば最適だと思います。ぬか漬けを食べつつぬか床の管理も行えます。
「あれ、いつもと違う。漬かりが甘いな…」と思ったら、要注意!それこそが、ぬか床の塩分濃度が下がっているサインです。
◆塩分濃度計を使う
濃度計を使えば、ぬか床の塩分濃度は明解です。
が、もちろん濃度計なんて家庭にないですよね。それに、そこまで現密に塩分濃度を知る必要はありませんので。興味のある方向けに紹介しておきます。
ちなみに、
✔ ぬか床の濃度は高いため、家で料理の塩分濃度を測るための濃度計(~1.5%くらい)だと範囲外になってしまいますのでご注意ください。
✔ ぬか床は液体ではなく固形物なので、濃度計をしばらくさしておくか、または水っぽいところに差すと測りやすくなります。
必要に応じて、塩分計を購入してください。
塩分濃度の調整方法
基本的には、野菜をつけ続けていくと、野菜がぬか床の塩分を吸っていくため、ぬか床の塩分量は減っていきます。
・塩分濃度が高いとき
塩分濃度が高いなと思うときは、野菜の漬ける時間を短くして仕上がりを調整します。
野菜を何回かつけているうちに、ぬか床内の塩分量は自然と調整されていきます。
・塩分濃度が低いとき
「あれ、ちょっと漬かりが浅くなってきたかな?」そう感じる時は、小さじ1程度の食塩をぬか床にふりかけて、混ぜ込みます。
1日くらいおいてから再度ぬか床の塩分濃度を確かめてみましょう。
その他のお手入れ
ぬか床の塩分を調整する方法について解説してきました。
これ以外にもぬか床の管理にはいくつかのポイントがあります。
ぬか床の手入れについて簡単におさらいしましょう。
毎日かき混ぜる
はい、毎日混ぜましょう。
ぬか床をかき混ぜることで、全体が空気に触れ、菌のバランスを保ちます。混ぜる時も、ぬか床の上下を入れ替えるように、また容器の底や角の部分もしっかり混ぜてあげます。
- 冷蔵庫 4日~5日に1回
- 常温(秋~冬~春):1日1回
- 常温(初夏~秋前まで):1日2~3回
ちなみに、
つぼい家はぬか漬けの味が落ち着いてきてからは、容器ごと冷蔵庫に入れています。野菜を漬ける時に混ぜて、取り出すときに混ぜる。こんな感じで1週間で2回程度のお手入れで続けています。
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毎週木曜日はぬか漬けの日ということで、季節の野菜を漬けて朝ご飯のお供にしています。当りもあれば、はずれや失敗もあります。
漬けたぬか漬けのレシピはnoteで公開しています。
こんな野菜も!?って言われることもありますが、アイデアとしてはありかも。
気になる野菜はお試しください。
水分管理
ぬか床の適正な水分量、感覚としては、「耳たぶの硬さ」です。
毎日の手入れ時に確かめましょう。混ぜる前から水分がぬか床の表面に浮いていたりする場合はキッチンペーパーで吸い取ります。混ぜていてやわらかいなと思ったら、米ぬかを足して調整します。ぬか床が硬いと感じる場合は少しずつ加水しましょう。
関連記事 –>>ぬか床が水っぽくなってきた時の対処法
細菌のバランス
ぬか床内の細菌のバランスが変わると見た目や臭いで知らせてくれます。あなたの気づきが大切です。冷蔵庫保管の場合は、そもそも乳酸菌の繁殖が起こりつらいのでバランスが変わりづらいメリットがあります。
関連記事 –>> 「ぬか漬けが酸っぱい」は大丈夫です。対処も簡単
・・・
ということで、今回は以上になります。
水分量、塩分量、乳酸菌量と、目に見えない部分の管理って「???」って思うことが多く、トラブルにも見舞われますが。。これも経験かなと思いながらチャレンジしています。
ぬか漬け、確かに、「めんどう」もありつつ、でも今のところ漬けた野菜を食べてみることの楽しみの方が完全に上回っています。
あなたの食卓にも楽しさを!