【家庭で仕込む】寿司海老 作り方【一度食べたらやみつきです】

  

寿司海老の下準備についてまとめました。

 

✔︎ お寿司屋さんで食べるエビ、美味しいよね、ふっくらしていて、上品に甘くて、でもそれって、車海老とかいい海老を使っているからおいしいんだよね?

こんな疑問にお応えします。

 

あなたがこの記事をよむと、寿司海老の下準備の方法がわかります。なぜ寿司屋のエビがおいしくて、回転すしのエビはそうでもないのかについて解説します。

 

一度たべたら病みつきな寿司海老

寿司海老が美味しい理由

 

理由:海老を適度に茹でる(加熱)するため。

 

なんだか当たり前のように聞こえると思いますが、加熱調理は、海老を甘く、美味しくしてくれています。

海老を加熱する事で、アデニル酸(AMP)という成分が増加します。

アデニル酸は核酸に分類される成分で、味の面からみると、イノシン酸と同じ旨味成分になります。

海老にはもともと、もう1つの旨味成分であるグルタミン酸を多く含んでいます。プラスでアデニル酸を増加されることで、旨味の相乗効果が生まれ、より強く旨味を感じる事ができます。

なぜ回転寿司の海老は味がうすい?

じゃあなんで回転寿司の薄っぺらい海老は甘みがないのか?やっぱり安い海老は、味的に劣るんじゃないの?

という疑問があります。

海老の種類によっては、確かに、海老自体の旨味に差があるかもしれませんが、決定的に差が出るのはこの2つが鍵になっています。

1,加熱後に冷凍している。
2,適切な方法で解凍されていない場合がある。

 

まず1つ目の原因として、加熱→冷凍→解凍、です。回転寿司でつかうボイルエビは工業的に「下処理されてから冷凍された」ものです。解凍する時にドリップがでてしまい、旨味がにげる原因になります。

現代では本当に冷凍技術も発達していて、急速冷凍で鮮度を損なわない技術もありますが、多少のドリップは必死です。冷凍して壊れた細胞から旨味成分が流れ出します。

 

2つ目に、解凍方法も影響します。基本的には、なるべく時間をかけて少しずつ解凍していくことが望ましいですよね。冷蔵庫内解凍や、しっかりやるなら氷水で解凍するなんていう方法もあります。

これが実際の店舗・現場目線だと、安い海老を使わなくてはいけないお店が、適切な解凍方法を実践しているかというとそうではなかったりします。オーダーに追われて流水で解凍したり、常温に放置されたり…あってはいけないですが、ありえることです。

結果としてドリップで旨味を逃していて、安価で仕込みの手間がなくて便利だけど、おいしくないということになります。

 

ということで一旦まとめます。

海老を適度に加熱する事で、海老に含まれるうまみ成分が増加します。結果として、家庭でもちゃんと仕込めば美味しい寿司海老を楽しむことができます。

海老を加熱後、「冷凍保存→解凍して使う」と解凍するときに旨味が逃げてしまいますが、家庭では多くの場合、「作る→食べる」となるためこの心配はありません。

 

では寿司海老の調理を実践していきましょう!

 

寿司海老 レシピ

材料

・殻付きのブラックタイガー 10匹程度(数量は調整してください。)
 またはバナメイエビや車海老でもOK
・竹串
・塩
・寿司酢

作り方

1、海老が冷凍の場合は、解凍して、みずで軽く洗います。


2、たっぷりのお湯を沸かしておきます。1.5Lの水に大さじ1程度の塩を入れます。


3、海老に竹串を刺します。足が付いている面に、頭側から尻尾に向けて差し込みます。

※串を刺すのは背側でも大丈夫ですが、今回は包丁で海老を開く時に時に、足がついている側から開くため、串も足が付いている面に刺すことで、串を刺した跡が残りません。


4、沸いたお湯で2分茹でます。


5、時間になったら、お湯から上げて、海老を氷水に落とします。


6、完全に冷まします。10-15分程度
※温かいまま串をはずすと、折角真っすぐに成形していた海老が丸まってしまいます。


7、串を外します。


8、海老の殻をむきます。尻尾の殻はつけて置いても、取ってしまっても、ここは好みです。

※しっぽの殻がついていると見た目がいいですし、外しておくと食べる時にいちいち外す手間がなく、食べ手に優しい配慮となります。

ここで1つ味見して下さい!!出来立ての寿司海老はホントに美味しいことが実感いただけます。


9、包丁で海老を開いて、背腸を洗います。串を刺していた面(腹側)から包丁を入れて行きます。


10、酢水でサッと洗います。酢水は「すし酢:水=1:2」程度でOK、そこまで厳密でなくても大丈夫です。保存する場合もこの酢水に漬けておきます。


結構工程がありますよね、海老の仕込みは、やっていることは単純な作業ですが、手間がかかるんです。

一度やってみます。ごらんください!

 

家庭版・寿司海老の用途

さてさて、かなりの手間をかけて仕込んだ寿司海老ですが、その使い道は決まっていますか?じつは始めに決めておきたい部分でもあります。

お店だと「寿司海老=握り寿司に使う」ですが、家庭だと握りっていうわけにもいかないと思います。

一例として、寿司海老を使った料理アイデアはこんな感じです。

・手巻き寿司
・ちらし寿司

…ここまではまあまあ分かります。

・手鞠寿司(てまり)
小さなおにぎりですね。寿司海老を寿司飯の上に乗せて、ラップでくるみ、絞るように丸く成形してあげます。

・生春巻き
丸まったボイル海老でもいいですが、ピンと伸ばしてあることで、生春巻きの皮を邪魔せず、巻きやすくなります。皮が破れる心配もなくなります。海老は包丁で開く必要なく使えます。

・太巻き
・カリフォルニアロール

 

…結局お寿司に使うことになりますが、家庭でも是非チャレンジください。

関連記事:【あなたもできる】家庭でつくる「お寿司」の基本

 

はい、今回はこんなところで以上になります。

 

とりあえずやってみるなら、冷凍のバナメイエビやブラックタイガー。
手間をかけるので、どおせなら美味しくした方は、生の(または活けの)車エビ!

所詮ボイル海老でしょ!って思っているあなたこそ、一度家でもやってみて欲しい逸品です。出来立て、仕込みたての寿司海老はホントにおいしいですよ!

では。

 

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