ごま油の安全性と使い方についてまとめました。
✔︎ 良い油と悪い油ってあるけど、ごま油はどっち?
✔︎ ごま油の正しい使い方ってあるの?
こんな疑問にお応えします。
WHO(世界保健機構)から、トランス脂肪酸が健康を害するというレポートと仕様のガイドラインが出されています。世界を見ると、アメリカやカナダ、台湾など、トランス脂肪酸の使用を禁止している国/地域があります。
一方で、日本では規制がなく、トランス脂肪酸は市販されている様々な食べ物に含まれています。日本では規制がない事から、食品中の「油」に対する安全性についても注目が集まっています。
関連記事:【規制がない!】トランス脂肪酸と日本の食品【現状まとめと家庭でやるべき対策】
この記事では、ごま油が健康に与える効果・影響についてまとめています。
ごま油の安全性を確認しつつ、家庭でのごま油の使い方を確認してみましょう!
ごま油は健康に良いのか?
◆結論
健康にいいです。基本、いま家にあるごま油を使っていてOK。使用量に注意
◆理由
ごま油はそれ自体が酸化しずらく、体内でも健康に働くから。
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まずは、ごま油の特徴からみていきましょう。
ごま油の成分
ごま油はほぼ100%脂質からできています。
(油ですからね^^)
脂質を構成する脂肪酸の内訳がこちら
・不飽和脂肪酸 85%
リノール酸(オメガ6) 45%
オレイン酸(オメガ9) 40%
・飽和脂肪酸 14%
・その他 1%
(*日清オイリオHP-日本油脂検査協会資料)
ごま油の特徴
注目する胡麻の成分はこの2つです。
・セサミン
・ゴマリグナン
ごま油は、不飽和脂肪酸が多く含まれているにも関わらず、酸化しにくい油として有名です。
その理由として、「セサミン」と「ゴマリグナン」の存在が注目されています。ともに活性酸素を除去する能力がすぐれていて、こんな効果が確認されています。
・悪玉コレステロールを抑える
・肝臓の機能改善効果
・アンチエイジング
もともと栄養豊富な胡麻を原料にしているうえに、ごま油にしかない抗酸化物質が体内で健康に働いてくれます。市日の食生活で上手く使っていくことで、私たちの健康に一役買ってくれる存在です。
ごま油の使い方
さて、ここまで読んできた方はこう思うはず。
✔ ごま油が安全で健康に良い油という事は分かったけど、実際どうやって使えばいいの?
家庭での、ごま油の使い方を紹介します。
◆ごま油の使い方
基本どんな調理にも使えます。
(冷菜、和え物、焼き、炒め、揚げ、などなど)
ただ、ご存知の通り、ごま油には独特の褐色と強い香りがあります。料理によっては、素材の風味を邪魔したり、見た目が濁ったりしてしまうことも。
あくまで好みですが、一応の注意点になります。
◆ごま油の使用量
調理に使ってよいとされる「油」の量は、
一日10-15g(大さじ1杯)程度です。
つまり、一食当たりでは小さじ1杯ほど
これは一日に摂取するべき脂質の量と、どういった経路で脂質を摂取するかを総合的にまとめて計算したものです。(ごま油も含めて)料理に使う油を目安量に調整できればOKです。
関連記事:
一日に摂取するべき脂質量~料理に使う油の量の概要
適切な油の摂り方・使い方 【太る原因は油ではなくて糖分だった】
抽出方法に注目
ごま油は、酸化につよく、安全な油とされています。今家にあるものを使えばいいのですが、少しこだわるなら油の「抽出法」に注目してみるのもいいかもしれいません。
植物性の油を、原料から抽出する際には、いろんな抽出方法があります。
その中から、特にこの3つの抽出方法の表記がある商品は、より高品質な植物油になります。
・エキストラバージン
・低温圧搾
・玉締め絞り
エキストラバージンはオリーブオイルでよく聞く言葉ですね。一番搾りで無添加、無化調です。ごま油でも同じく使われていて、高級なごま油の新定番になりつつあります。
また、低温で圧搾することで、精製される油に熱を加えず酸化を抑えて商品化することができます。圧搾なので、こちらも化学薬品は使われてなくて安心ですね。ごま油全体の35%がこの低温圧搾で抽出されていると言われています。
最後に「玉締め絞り」という抽出方法。油の中でも、ごま油に使われる独特な製法で、江戸時代中期から行われている伝統的な方法です。
玉締め機という専用の機械を使用して低圧力、常温で時間をかけてゆっくりと油を搾り取る製法です。 低圧力、常温で搾り取るため、ゴマの芳醇な香りやビタミンなどの栄養素がそのまま残り、鮮やかな琥珀色の上質な食用油に仕上がります。
昔ながらの手間と時間をかけたヤツです。今では、玉締め絞りで作られているごま油は全体の1%ほどと聞きました。多くのミシェラン天ぷら職人が使用する極上のごま油がこれだったりします。質を追求した高級品ですね。
ごま油の選び方【おすすめ3選】
最後に、おすすめのごま油を紹介して終わりにします。
わたし達が家庭で使っているのは「岩井のごま油」や「かどや」、「九鬼産業」ここらへんのメーカー品が多いと思います。いかがでしょうか?
よく聞くメーカーのごま油でも実はいろんな種類があったりします。買い替えるタイミングでこだわったものに変えてみるのもいいかもしれません。
通常品 | エキストラバージン | 低温圧搾 | 白いごま油 | |
かどや | 金印純正ごま油 | ー | ー | 純白ごま油 |
岩井の胡麻油 | 金岩井純正胡麻油 | ー | すべて圧搾製法 | 岩井の白口胡麻油 |
日清オイリオ | 純正香りひき立つごま油 | ー | すべて圧搾製法 | *業務用のみ |
J-オイルミルズ | 焙煎ごま香味油 | ー | ー | ー |
九鬼産業 | 九鬼 ヤマシチ純正胡麻油 | ー | すべて圧搾製法 | 九鬼 太白純正胡麻油 |
大手だと、エキストラバージンや玉締め絞りを商品化したものはないみたいです。セレクトショップや、胡麻の産地など、地域に根差したこだわりのごま油を探してみるのもいいですね。
ここではオンラインで買えるものを2つ紹介します。
◆一番搾りのごま油
エキストラバージンごま油
(京都・山田製油)
◆玉締め絞りのごま油
玉締め一番搾り・小野田製油所のごま油
(東京・小野田製油所)
多少価格差はありますが、ごま油自体、そんなに量を多く使うものではないし、年に何回も買うものではないので、実質コスト的な負担も変わらないと思います。
ミシェランのお店が玉締め絞りを使っていると聞くと思わず試してみたくなる逸品ですね!
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まとめです。
ごま油の使い方について書いてきました。
◆ごま油の安全性
ごま油は安全な油です。
→酸化しずらく、体内でも健康に働いてくれます。
◆ごま油の使い方
どんな調理にも使えます。
→色と香りに注意
◆使う量
一日あたりの食用油の使用量が大さじ1程度
→ごま油もこの範囲内を目安に使う
◆ごま油の選び方
いま家にあるごま油を使っていてOK
→使い切ったタイミングでより安全なものに切り替えるのもあり
◆おすすめごま油
・エキストラバージンごま油
・玉締め絞りのごま油
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はい、こんなところで以上になります。
わたし達が家庭で使う油について、改めて考えるきっかけになればと思います。
では。