飲食店でクレームをいただくと、責任者の謝罪はもちろん、状況の確認や特別対応など、忙しい店内オペレーションに余計な負荷をかけることになります。 そのため、店内でおこるクレーム対策について、みなさんも十分な対策や、スタッフトレーニングをされていると思います。
それでも何かしらのミスからクレームをいただいていしまうことはあるのですが、時にそれは悪質な内容であったりします。
お店としては精一杯の対応をしたにもかかわらず、理不尽な要求をしてくる人は、特殊なクレーマーと言えるでしょう。最近はモンスタークレーマーと呼ばれる人も増えており、お店としてはモンスタークレーマーへの対応方法は、通常のクレーム対策とは別に用意しておく必要があると思います。
下手な対応をしてしまってSNSで拡散と、その後の悪評に繋がりかねません。こわいですね。
クレームと言いがかりの違い
クレーム:聞くことでより良いサービスの向上ができる、貴重な客の声という位置づけ
言いがかり:対して何の生産性もない無理難題
お店の料理やドリンクに対する文句には、謝罪や意見としてこれからのメニュー開発に役だてることをお伝えします。しかしそれ以上にしようがなく、理不尽に対応を迫ってくる場合は一線を越えていると思います。
言いがかり(モンスタークレーマー)への対応方法
では具体的にどのような言いがかりがあるのか、5つの事例とその対応をご紹介します。
好みで料理/ドリンクを判断
お店で決められたルールにより作られた料理にたいして、「私には辛すぎて食べれない。」「これは甘すぎる。」「聞いていた味と全く違う。」など、個人的な好みにより、この料理はこうあるべきだ!、こうあるべきではない!というクレームをです。
このようなクレームで大切なことは、こちらに非がなくても相手方を逆撫ですることを言わないこと。感情が高まっているお客様のお話にゆっくりと耳を傾け、丁寧な説明を行うといいと思います。
メニューにない注文
メニューにはないオーダーを注文してくる人っていますよね。例えばモスバーガーでマクドナルドのハンバーガーを注文する人、うどん屋さんでラーメンを注文する人など、稀なケースだと思いますが発生する可能性は考えられます。
対応としては、ゆっくりとお店が異なる趣旨を説明して、別のお店を紹介するなどの対応を行いましょう。
これは余談ですが、私は以前アメリカに住んでいてカリフォルニア州のレストランで働いていましたが、あっちではこのクレームは日常茶飯事です笑。彼らにとって、自分のイメージと違う料理/ドリンクにお金を払うことはないです。また自分の好みに合わせて、店が料理の素材や味付けをアレンジしてくれることは「当たり前」の対応です。日本とはちがいますね
大声での威圧
ちょっとしたミスによるクレームが大きくなってしまうケースです。スタッフのミスはお店側がしかるべき対応をとれば、大半のお客様は納得してくれるものです。
しかし店内中に届くような大声で怒鳴り散らす悪質な方も中にはいます。これは「刑法234条 威力業務妨害罪」に該当する可能性もあるので「警察を呼びますよ」などと忠告して対応することも出来ます。
この料理いつもと違う
同じ店で、同じ料金で提供しているメニューの分量にあからさまな違いがあってはいけませよね。基本です。飲食店であれば、料理は一定の分量になるように、レシピやマニュアルで決まっているはずです。しかし、中には「今日は〜〜の量が少ないよ!」「いつもより味がうすい」などとクレームをつけるお客様もいます。一緒にいる人たちに、自分はいつもここにきているから違いが判るんだ、とみせつけようとする人もいます。
会社が決めた分量を守っているのであればこちらに非はありません。しかし出来合いではなく、お店で調理しているものであれば、間違いが起こっている可能性もあります。相手を逆なでしないように、必要以上に丁寧に説明を行いながら、事実確認を行いましょう。
お店の誠意はそれだけ?ほかにないのか!?
この手のクレームが一番モンスターだと思います。「料理に虫が入っていた」「お客様にドリンクをこぼしてしまった」などのミスがあれば、料理を無料にする、クリーニング代を支払うなど、それ相応の対応をしなければいけないですし、納得いただける対応を提案しなければいけません。
しかし、それでも執拗に怒り続ける方は、モンスタークレーマーと判断していいかもしれません。これは「刑法222条脅迫罪」に該当する可能性もあり、さらに土下座や謝罪文の強要は「刑法223条 強要罪」が適用されますので、問題が収束しそうにないのであれば警察を呼びましょう。
クレームが起きた時のために用意しておくと良いアイテム
まとめ
いかがでしたか?クレームと言いがかりの違いって微妙ですよね。まずはお店できめた対応をしっかりおこないましょう。そのうえで、さらに要求してくるお客さんは要注意です。参考にしてください。では!