✔ 生産性って言うけど、なんのこと?とにかく早く仕事をするってことなの?
こんな疑問にお応えします。あなたがこの記事をよむと、飲食店での生産性の考え方がわかります。よくある生産性についての考え方の間違いを修正したら、生産性を挙げるためにあなたができる具体的な行動を提案します。
10年以上飲食店勤務をしていた私も、過去には間違った考え方を持って行動していました。だから失敗したこともたくさんあります。飲食業を離れて、距離をおいてから分かった生産性の考え方について記事にしました。もしかしたら他業種の店舗営業をされている方や、オフィスワークにも通じる部分があるかもしれません。
【間違い】飲食店でよくある生産性の考え方
間違った行動、マネジメント
飲食店でよくある生産性についての間違った行動の例を挙げます。
・とにかく早く動かせる
・頑張る
・間違えないように気をつける
・私語厳禁
・都合にあわせてレシピを変更する
飲食店でよくある間違った考え方だと思います。もしかしたら、飲食店に限らず、店舗やオフィスでもまだまだ散見される思考かもしれません。
実際、テキパキ動いて、何でもササっとこなす店員さんってかっこいいですよね。いかにも仕事ができるって感じ!また、店長からの「頑張ろう!」という一声は、ときには励みにもなります。
ただ、マネジメントとしては何かの課題に対して根本的な解決を提示しているわけではないので、こういった行動を促しても、店舗の生産性向上にはつながりません。
そればかりでなく、時にはスタッフやチームメンバーに過度のプレッシャーを与えたり、しばしば、スタッフの自由な発想や表現力を奪います。
間違った考え方
上に挙げた行動からは、生産性についてこんな考え方がうかがえます。
・目の前にある仕事をとにかく早くこなそう
・急ぐけど間違いをしてはいけない
・話している時間は無駄
こういった考え方が必要であることは確かですが、私が間違いだといいたいのは、「とにかく早く」「一生懸命」「頑張って」目の前の仕事や仕込みに取り組む事は、生産性を上げることではないという事です。
飲食店における生産性とは?
飲食店における生産性向上とは?
→少ない労力で店舗の売上/利益を向上させること
店舗で生産性を計る指標
人時売上高という指標で数値化されています。人時売上高は、「売上高÷従業員の総労働時間」で計算します。
社員とアルバイトの区別をせず、同じ1時間としてカウントするので、時間あたりの生産性で比べることができる指標になります。
一般的な居酒屋の目安
・1000円~2000円 暇!
・3000円は体感でそこそこ忙しい
・5,000円程度になるとかなり忙しい
・8000円~10000円どこかでクレームやトラブルが起きている状態。
曜日にもよるので、週や月の平均がその店の人時売上高となり、3500円~4000円は生産性の高い飲食店であるといえます。
少ない従業員数で、多くの売上をだせば、生産性は高いといえます。当然ですね。ただし、あまりに高すぎると人数が足りていないことになり、顧客不満足につながる可能性もあるので注意が必要です。バランスです。数値ばかりが全てではない、それが難しいところです。
生産性向上のためのマネジメント
マネジメントが目指す生産性向上とは
・同じ経費で、売上のばす
・売上を落とさず、経費を削減する
・経費をかけて、売上をのばす
辞めるべき事
→頑張って早く動いて毎日を乗り切る事
目指すべき部分に、頭を使います。ここがあなたの個性を発揮する場所です。そこには、既存のオペレーションにとらわれない試行錯誤は必須です。
アイデアが出てこないなら、スタッフに聞いてもいいと思います。スタッフからすると普段無駄だと思っている仕事が、アイデアとしていい具合に出てくる場合もあります。
見直すべき具体的なポイント5つ
店舗において、生産性向上のために、私が見直すべきと考える具体的なポイントを5つ提案します。
・営業時間
あまり手を付けない(付けられない)部分ですね。チェーン店だとそもそも変更が難しい場合もらあります。それでも、無駄な営業時間は30分単位でも短縮する方がいいです。数値的な検証と提案が必須です。
・予約管理方法
これも思い切った断捨離かもしれませんが、もう紙の台帳はやめましょう!タブレット+クラウド管理へ移行します。webからの予約は自動的に反映される事がベストです。経費削減と一元管理が目的です。
店長/エリアマネージャーはスマホからも確認が可能。いちいち店に電話して「今日予約はいってるの~?」という店舗時間を奪う事はやめてほしいものです。経費がかかる場合もありますが、やり方によっては無料で導入する方法もあります。
・イベント企画
暇な時間があるなら店内イベントを企画したり、新メニューを提案します。仕入れ先やメーカーによっては、人員や販促物、仕入れまでとても協力してくれます。
ちなみに私が店長だった時は年間計画で毎月日本酒のイベントを企画してやっていました。月ごとにおすすめの日本酒を決めて打ち出します。メーカの方が店に来て試飲コーナーを開催したり、お酒つくりのストーリーを直接お客様へ紹介いただけたりと、満足度がアップします。スタッフもいつもと違う店内の雰囲気に刺激をウケたりします。
・企業訪問
100枚のチラシをポストに投函するより、3-5件、近隣企業を回って挨拶した方が、確実に予約獲得につながります。駅前なら、チラシの手渡しもそこそこの効果があると思います。
門前払いとかもあって、確かに気が引ける行動ですが、特に小規模な事務所でちゃんと挨拶すれば、その日に来店してくれたりってこともあります。これはやるかやらないかだけのことです。始めるなら今日!
・スタッフを増やす
エッと思われる行動ですが、スタッフが出来ることはスタッフに任せるべきです。あなたの休憩時間や休みをしっかり確保して、マネジメントをするための気力や考える時間をつくる事が必要だと思います。もちろん経費がかかるので、売りが伸びないと自滅します。
まとめ
ちょっと長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました。いかがでしたか?ちょっと奇抜な内容に思えたかもしれませんが、私の経験も踏まえて書いています。試していないことがあれば、やる価値ありです!